トーチカ〜瑠璃シーン⑥中編16

アメブロで消されてしまうので、こちらにアップします。

同等レベルが消されないで、この話だけ消されるという。
(狙われてる?いやあん。)



小説です。 

たったひとりの人に伝えたくて始めた、この綴り。
人に言えない嗜好や秘密、官能
人間はそれをどう思うか
自分でどう対処していくのか。

瑠璃シーン⑥のキャッチコピーは、
俺とお前の攻防戦。
じわじわ迫りくるサスペンス劇場。

トーチカ~瑠璃シーン⑥の中編、
神楽シーン⑥中編1からの流れの瑠璃側の視点です。
事件多発事件的で、ごった煮のように大勢の人が出てきます。

瑠璃シーン⑥中編は、
不貞、不倫、禁忌の闇を傍観する旅。

神楽シーン⑥よりも実は闇を見る!
けれど、笑いと呆れが混在としている脱力系。

男の嫉妬、男のトラウマの癒やしも、神楽シーン瑠璃シーンともに⑥のテーマですね。

瑠璃シーン側では、何が起こっていたのか?
真実は、こんなだったという意外性満載の答え合わせ。
二花くんの動向も楽しみです。
神楽には見せない面が、どう出てくるのか?


トーチカ〜瑠璃シーン⑥中編15
チカと二花のごっこ遊びも垣間見れて楽しかったが、他の男の匂いを瑠璃から嗅ぎ取っていた二花から信じられない仕打ちを受ける。
それも結局、二花の男としての自信との葛藤であった。


深く相手を愛しているからこそ、自信の持てない自分を認めたくなく、逃げたくなる男。
この夜の出来事が二花の転機のひとつ、だったかもしれません。



トップモデルとなった瑠璃の真骨頂とも言える、瑠璃シーン⑥。
瑠璃の魅力、瑠璃チカの結婚式、そして妊娠までを書きます。


神楽シーン⑥が男眼線のエロならば、
瑠璃シーン⑥は女眼線のエロとなるでしょう。

わたしが書く小説というのは映像で見えてくるのを文章化しているのですが、この文章で女性の(もちろん男性もね)オ ーガズムのお手伝いにもなればいいな、とも思っています。

トーチカ神楽シーン①
東三河に住む、未来を知っている少女
神楽の眼線
神楽シーン⑥で、東三河から神奈川に嫁入りしました。

トーチカ~瑠璃シーン①
神奈川に住む、ティーンズモデルの美少女
だった瑠璃の眼線
今は世界に立つスーパーモデル

神楽シーン瑠璃シーンの同時期を交互に書いていきます。
どちらにも童顔、永遠の少年の二花(つぐはる)が絡んできます。


トーチカのこれまでの話のリンクはこちらから
トーチカ以前のお話もこちら↑

BGM
"カルメン組曲"。

つるの剛士"You're the only shinin' star"。 

華原朋美"I'm proud"

TM network "ELECTRIC PROPHET -電気じかけの予言者" 

篠原涼子
"恋しさと せつなさと 心強さと"

渡辺美里
"10years"
十年前、十年後。
神楽と瑠璃の十年の物語。
まだ、これから先のほうが長いの。



トーチカ〜瑠璃シーン⑥中編16






家に着くとすぐ、チカは裸になり、瑠璃を脱がした。
バスルームに連れて行かれ、シャワーを掛けられる。

「汗かいたから、くさかった?」

「俺はお前の汗の匂い、大好きだよ。」

そう言いながら、後ろから瑠璃の耳元を舐 めている。
きっと、笠田が触れたから、笠田の匂いを洗い流してしまいたかったのだろう。

「どうされたか、最初から俺に教えろよ。」

その低い声に、身体はすぐに反応する。

「あっ、んっ、すぐにキスされて……」

「その、教えてもらった舌の動き、さっきみたいにしろよ。」

チカに命令されたなら、すぐに実行出来る。

「ああ……いい、淫ら……」

瑠璃の舌の動きに、チカは合わせる。

「いいよ、瑠璃。その舌の動きで、舐られてえ。」

「舐めるわ。」

瑠璃は、しゃがもうとする。
それをチカの腕で制止された。

「まだ、だよ。瑠璃、教えなさい。何をされた?」

そこで乳首を摘 まれたと告げる。
だが、チカは瑠璃の乳首を中差し指と親指で摑みながら、乳 房自体を揉 んでくる。

そう、これなの。
これが、いいの。
チカの、この愛撫がいいの。

「瑠璃、そんな風に涎を垂 らしながら、悦んだのか?」

「違っ……チカだから、いいの。笠田さんは、女に慣れてないから―あたしの胸を、愛してくれなくて。」

「歯痒かったんだな?」

「そう―なの。」

こうやってチカに戻れて、チカに愛されると涙が出てくる。
よかった、チカに受け入れられて。
他の男に愛 撫されたあたしを、許してくれて。

下もチカの指で愛されるのが、号泣するくらい嬉しかった。

チカがいい。
チカがいい。
チカがいい。

この身体は吹き出すように叫んでいる。

チカの長い舌が嬉しい。
いつも当たり前に差し入れてくれるそれは、なんと悦ばしい行為だったのか。

「我慢出来ない……瑠璃。」 

瑠璃の脚を抱え、チカはすぐに入ってきた。

「あ、ああ……んっ、」

チカがいい。
チカがいい。
チカがいい。

この先、どんなに巧い男に 挿入されても、自信がある。

チカが、いい。

愛し愛されている、この男との、この愛の行為が、世の中でいちばん好きだ。
モデルとして活躍出来なくなったとしても、これだけは無くしたくない。

この人と、こうして一生を過ごすの。

「あ あ あ あ あ あーっ!」

チカは雄叫びを上げた。
それが瑠璃の幸福だった。

「瑠璃。」

汗を流し続けているチカは、愛おしく瑠璃にくちづけをする。

「愛してる、瑠璃。」 

「愛……して、るっ、チカっ!」

この悦びは、あなたにだけ贈るのだ。

「ごめん、早すぎて。」

「いいのよ、フルコースでしょ?これは前菜?アミューズ?」

瑠璃の返しに、チカは笑っていた。

「こうなってみると、むしろ笠田さんに悪い氣もしてきたな。」 

チカは瑠璃の頭を撫でながら、その谷間に顔を埋めている。

「笠田さんは、恋人が多いから大丈夫よ。」

瑠璃が心底手に入らなくても、次の恋人に出逢った瞬間に、その彼に夢中になる。
それが笠田の礼儀だからだ。

「チカ、あなたはあたしのいちばんなの。判るでしょ?」

「ああ。強がりじゃなく、瑠璃を制御出来るのは俺だけって自負出来るよ。」 

そう、あなたに自信を与えてあげる。
その約束を叶えられた。

「そうよ、チカだけよ。」

濡 れた髪を耳に挟み、瑠璃は身体を起こす。

女は身体を愛撫されれば、好きな相手じゃなくても受け入れる事が出来る。
それが身を守る為の手段だし、本能だ。

過去の男は、身体が憶えている。
いちばん感じた瞬間を。
今日の二花も、そういう事だ。
記憶があるからこそ、可能だったのだ。
実際に今、二花としても身体は氣持ちはいいが、チカとする以上の幸福感はないだろう。

「あ、笠田さんにした事、まだあるんだけど。」

瑠璃は艶やかに笑む。

「全て再現しなきゃ、意味無いよ。」

何の意味かは判らぬが、瑠璃はそんなチカの脚の間に脚を挟む。

「ごめんね。このままじゃ、痛いかも。」

太腿で、そこを擦って刺激した。

「あっ、」

チカは仰け反る。

「ううっ、こんないい事したのか……瑠璃。」

「最初は、なんでこうするのか、自分でも判らなかったんだけど。」

瑠璃は浴槽の縁に座り、チカのそこを直に左足で押さえた。

「うっ!」

「痛いと思うのよ。そのままだし。」 

指と指のつけ根で、ぎゅうぎゅう押さえていく。

「い……んだけど、」

「チカには、痛いと思うのよ。」

チカは笠田よりもマゾ氣が少ないのだ。
悦びを与えてあげると恥ずかしがって受け入れるが、痛い事は好きではない。

「女王さま、もっとしてくださいって、懇願出来る?」

チカはそれを口にした瑠璃を、ただ見上げていた。

「じょーおーたま、もっと、してください。」

棒読みだった。
なので瑠璃は、ぐーっと足裏で押さえた。 チカは途端に足裏から逃れようとする。

「痛えよっ!使い物にならなくするつもりか?」

「痛いのね。」

逃れようとするのを押さえ、両足裏で挟んでから足の指を遣い、刺激した。

「いや……確かに眺めはいいし、氣持ちはいいんだけど。なんだかなあ。」

「もっとしてくださいって、懇願されたのよ。」

「あの人、あれで意外に……」

困惑した顔をしている。

「これで出してくれたのよ。」

「ごめん、瑠璃。俺はムリだ。」

チカはその瑠璃の右足を摑む。
舌を遣い、舐 め上げてきた。

「あ……出して拭いた後で、笠田さんも、舐めたわ。」

「俺は舐めるのは好きだよ、瑠璃の足。でも、踏みつけられて興奮して出すくらいには、ちょっと、なれねえ。むしろ反対だよ、俺は。」

「それぞれ、なのよ。人の性嗜好って。」

あの時の笠田はとても、可愛かった。
もっと、いじめてあげたくなったのだ。

指の股を 舐められて、瑠璃は仰け反る。

「あれ?瑠璃。笠田さんに舐められても、そんなになったの?」

「ちが、」

息が荒くなる。

「同じ事されても笠田さんには女王さまで攻めて、俺には、そんなドMになるの?」

「そっ……」

チカの舌遣いが堪らないのだ。
敏感な指の合間をちろちろ 舐 められたら、それだけで達する。

「瑠璃は俺の可愛い奴隷ちゃんだもんなあ。」

やけに嬉しそうなチカの声だ。

「そ……です。登規さん、奴隷な瑠璃を、好きにして、くださいっ。」

この人にいじめられたい、永遠に。

「うん、好きにする。」

チカは着けてすぐに、瑠璃にあてがった。

「ふぅんっ!」

「俺のが入るって判ると、瑠璃、上も下も溢 すもんなあ。」

「は、早く……い れて。」

焦らして嬉しそうなチカに、瑠璃は震えてねだった。

「何を?何処に?」

もう、そこにあてがっているのに、チカはそうやっていじめるのだ。

「お願い、します、瑠璃のいやらしいここ、―に、登規さんの太い―を、い れてくださいぃ、」

その懇願は恥ずかしいが、口にしたいのだ。
チカに命令されて懇願すると、自分の欲求が満たされて嬉しい。

ドSに支配されたい、のだから。

「あ あ あ あ あ あ―!」

瑠璃のその願いを聞いて、もう我慢出来ずにチカが入ってくるのが、嬉しい。
何回でも欲しい。
瑠璃が 感じている 音が響いている。

「瑠璃……」

「登規さぁん!」

あなたを中で感じられるのが、何より嬉しい。
あたしはあなたの為に、他の男に  股を 開くの。
あなたが永遠に欲しいから、もっと感度を良くするの。

そのままバスルームで寝落ちしたが、寝かされていたソファで起きたらすぐに、フルコースだろ?と急かされた。
細く赤い紐を見せてくる。

「これ―」

「そう、買ってきたんだよ、瑠璃のお仕置きの為にわざわざ。」

チカがそれを伸ばしているのを見ているだけで、もう溢 れてくる。

「あ……お仕事してたって言ったのに。」

「これを用意したくて、急いで仕上げたんだよ。跡が残りづらいっていうのを選んできたからね。」

舌なめずりしているチカを見て、瑠璃は小刻みに震える。

「嬉しいんだな、瑠璃は。本格的に縛られるって思うと、もう堪らないんだな。」

瑠璃は既に後ろ手にして、それを待っている。

「そんなに垂らしてくるぐらい、期待してるんだな。」

瑠璃の手を摑み、紐を巻いていく。

「あっ……あ んっ、」

「もう、そんなに感じちゃってるの?最後まで縛れるかな?」

「縛って……ください、瑠璃が気を失っても、お願いします。」

ならば、眼が醒めた時に、もっと興奮するから。

「そうだな。瑠璃は本当にいやらしい娘だね。」

「ああっ、」

縛りながら、首筋を舐めている。

「こんな事が悦びだなんて、淫乱なんだね。」

「は……い、」

乳首をガ リッと噛まれた。

「ああっ!」

「痛くされるのが嬉しいんだもんな、瑠璃は。」

「そ……です。痛くして、ください。」

スルスルと簡単に編み上げている。
この記憶力にも感心する。

「さっき、二花にいれられて擦られて、イ ッたんだな?」

押し殺した声が響く。

「そ……です。イキ、ました。」

「俺の前で 犯 されたんだな?」

「そ、です。登規さんの前で……」

「良かったのか?」

ギュッと喰い入る紐の感覚が、とてつもなく快感だ。
身体全体があそこになって、とろけていくようだ。

「あ、んっ、よかった……久し振りで、よかったの。」

「好きなんだな?二花のモノが。」

「好き―です。アレ、大好きなの。」

以前は時に痛かった引っかかる感覚が、とてつもなく快感だった。
実際の身体ではないから、かもしれない。

「瑠璃は俺以外のモンでも、満足するんだな?」

「あ……ダメ、です。登規さんの、いちばん大好きっ!」

最後にはコレが味わえるから、素直に他の男のモノで感じるのだ。

瑠璃は既に猛々しいそれに触れようとしたが、指先が動くだけだった。

「二花が欲しいんだろ?挿れて欲しいんだろ?実際にやら れたいんだろ?」

これは嫉妬だと判る。
眼が吊り上がって微かに震えている。

「ええ、欲しいの……欲しい。」

それは本音だから。
嘘をつかない。

だけど、判って。
あんな風に見せつけで抱かれたくはない。
前のように愛されている実感を伴って、二花が欲しい。

だからそれは、もう永遠に叶わない欲求なのだ。
二花だとて甘えで瑠璃を欲しがるが、それはもう、以前のような愛ではないのだから。

「俺も―二花に今日、欲情した。」

チカは懺悔かのように、告白し始めた。

「そうね、抱きつかれたし、あんなに甘えられたし。」

二花と後藤のやり取りを見て、嫉妬したのだ。
それは俺の男だ、触るなと。
だから、あんなに硬くなった。

「相変わらず、可愛すぎるし。つい、腰を摑んで ぶち 込みたくなる。しゃ ぶり たくなる。……俺たち、いつまで二花に欲情するんだろうな。」

それはチカの弱音という本音だ。

「あんなに、だらしがない男なのに。」

愚痴をこぼしながらも、せっせと作業を続けている。

「永遠に、かもしれないわね。」

チカが顔を近づけてくるので、瑠璃はキスをする。

「それか、二花くんが変わった時、あたしたちの何かが変わるかもね。」

「あの寂しがり屋が、ひとりでも平氣でいられるようになったら、かもな。」

神楽に逢えない時は寂しいから、失敗した女は除外して、後藤にしがみつくのだ。

「チカ、男の人の舐 めたいんでしょ?」

「ああ、でろん でろん に舐 めたいね。」

「したら、いいのに。」

「そう簡単に出来ないよ。わざわざ病氣持ちかどうかを調べてからじゃないと出来ないから。逢ってすぐに、なんてムリだ。」

「じゃあ、やっぱりリックじゃないの。」

「瑠璃……」

「愛せないけど、身体は欲しいってリックに言えばいいのよ。」

胸をしっかりと挟んで編み上げられ、ぎゅっと引かれた。

「あ、あ、んっ、」

「それもリックに対して失礼だろ?」

「あ……リックはもう、嬉しいのよ、チカがしてくれたら。愛がなくても、いいの。判るわ。」

チカに愛されたいのだ、身体を。
そして、リックもチカを咥 えたいのだ。

股の方 に紐を廻しながら、チカは乳 首を噛 んでくる。

「あつっ!」

「ごめん、痛かったな。」

チカは慌てて、その乳 首を優しく吸った。

「ちぎられるかと……思った。」

瑠璃は、はあはあと息を漏 らした。

「ごめん。」

動揺した分、チカの頭の汗が、わっと湧き出している。

「いいの、最高よ。ちぎっていいわ。」

「この超ドM。」

チカは乳 首を吸っていた。

「美味しい、瑠璃のおっぱいは美味しい。ここから 白いのが 出てくるようになるんだな……。」

「登規さんの赤ちゃん、産んだら、ね。」

チカは最後に紐を階段の手摺に括りつけた。

「ほら、瑠璃、嬉しいだろ?吊るしてあげたよ。」

「う、れしい……」

鏡で、その様子を見せられる。
自分の舌が飛び出ているのが、それで判った。
もう、太腿には大量に滴 りたっていっている。
股に 紐が喰い込む感覚が、とてつもなく氣持ちいい。
時が増す毎に、余計にそれが強くなる。
そんな、全身で震えている瑠璃の尻を、ぱちんと 叩かれた。

「あ、あ あ んっ!」

「こんなにいや らしい娘を、いじめてあげるよ、存分に。」

「い、いじめてください、いやらしい瑠璃を。」

「ほら、舐めろ。」

階段のステップに移動し、チカは瑠璃の頭を押さえ込む。

「んっ、」

「あ……いい、いい、その舌遣い。」

瑠璃の後頭部を押さえ、チカは震えている。

「ん ふっ、」

口の中で、さらに大きくなった。
瑠璃はむせそうになる。
こんなに、大きい。
瑠璃は息を整えると、愛おしく、それに口づけをする。

大好き、コレが。

何人の女の中で、大きくなったの?
これまでの女たちが、チカをこんなに巧みにさせたのだ。
瑠璃は、歴代のチカの女も、愛おしくなった。
あなたたちが、今のチカを作ったのだから。
感謝しか、ないのだ。

その舌の動きをチカは堪能して、口から離す。
尻を叩かれ、胸を存分に揉 まれ、乳首を摘 まれ、ディープキスをして、身体中を撫でられ舐 められる。
そんな、焦らされ方をする。

紐で擦られたあと、ようやく指で触れられると、瑠璃は悲鳴を上げた。
それで失神しそうだった。

「身体中が、こんなに敏感になってるもんな。」

しかし指は辺りをなぞるだけだ。

「も……と、ちかさん、指、い れて、くださいいっ!」

「まだだよ、」

優しい指先で焦らされる。
おかしくなりそうだ。

「ああ、そうだね。」

チカはローションを持ってきた。

「あうっ、」

「ほら、指、挿れてあげたよ。」

「そ……ちじゃない、そっちも、いいけど、」

「いいんだろ?ここで。間違ってないんだろ?締めてきてるよ。」

「いい っ!あ、だけど!そこ、いいけど!でもっ!ああ ーん っ!欲しいの っ!」

もう、おかしくなる。
氣が狂いそうになる。

我慢出来ずに、瑠璃はその艷やかな口で、はっきりとねだった。
頭がおかしくなりそうだ。
チカは瑠璃の 尻を 叩いた。
刺激で、ぴくっと瑠璃の身体が動く。

「あ……」

「ダメだよ、瑠璃。意識をしっかり持ってて。ほら、今から瑠璃のお好みを挿れてあげるからね。」

「はぅ……」

氣が遠くなりそうな中、乳首を強く摘 まれ、眼が醒めた。
立っている瑠璃の右脚を上げて、チカは前から 挿れてくる。

「はあ あ あ あ あーっ!」

「嬉しいねえ、瑠璃。ようやく入ったねえ。」

後ろも指を動かされている。

「ちゃんと立ってないと、怪我をするよ。ホントに吊るされちゃうよ。」

「や……」

脚が震えて立っていられない。

「も、ムリ、です!登規さぁん、勘弁してくださぁいっ、」

「どうされたいの?瑠璃は。」

「う、後ろから、お願いしますっ!瑠璃の腰摑んで、後ろから 突 いてっ!突 いてっ!後ろからぁ!」

この時チカは、とても嬉しそうに笑っていた。

「うん、そうだね。それを聞きたかったんだよ。」

チカ自身がそうするならば簡単にしてしまえる事だが、瑠璃に懇願させたかったのだ。
瑠璃はそう氣づくと同時に安堵した。
この人に任せておけば、大丈夫なのだ。

「すご、い、いいっ!いい っ!いい っ!あ、んっ、もっと お ぉ っ!」

チカに後ろからそうされて、瑠璃は階段のステップに手を置いて、脚が震えていた。
もうダメだ、という直前にチカに支えられていた。
そのまま氣を失う。

眼が醒めたら、紐を全て解かされ、床で寝ていた。
チカに後ろから愛しく抱きしめられていた。

「僕の瑠璃……なんて綺麗なんだろう。解いた紐の上の瑠璃は、僕の網に捕らわれた蝶のようだよ。」

喩えば、好きすぎて涙が出てしまう。
そんな感覚だ。
チカの涙が瑠璃の首筋に流れていく。

「ねえ、チカ、」

瑠璃は後ろを振り返りつつ、チカの黒いうねった髪を撫でた。

「二花くんは、あたしたちにとって、手から溢 れていった宝石なのよね。」

「―Perhaps. 」

汗を掻いて湿りきったその頭が愛おしい。
その身体からの匂いが堪らなく好きだ。

「今、手の内にないから、欲しくなるのね。」

「Yes, my one. 」

「あたしがチカにこんなに愛されながらも他の男を求めてしまうのは二花くんが発端だし、チカがあたしを他の男に抱かせようとするのも二花くんとの三人の関係の名残なのよね。」

「I don't think it's so and I think it's so.」

確かに、そうとも言えるし、そうでないとも言える。

「二花くんは、寂しくても、ひとりでいられるようになるといいわね。」

「Sure, certainly. 」

「チカ、眠いのね。」

「Yes, indeed. 」

今にも眠りにつきそうだ。
安心した顔をしている。

「二階に行くわよ、今、自分で動かないと、ここに放置するわよ。」

チカの腕を引っ張る。

「Yes, my soul. 」

チカは渋々起き上がって、瑠璃に引っ張られ階段を上がる。
楽しんだ紐も放置したまま、シャワーも浴び直さず、髪も乾かさず、何もしないで眠るのだ。
ふたりでマットに転がる。
抱き合いながら、すぐに眠りに落ちた。
その、くっついている肌の熱さが、なんとも心地好かった。  

チカ、あたしはもう、あなたから離れないからね。


トーチカ〜瑠璃シーン⑥中編17に続く
……………………………………………………………………


今回は短いですが、これから3話分の話の流れの都合により、です。

このふたりは、これが大好きね。
それも最初からそうなのではなく、ふたりのそれぞれの趣味を告げて受け入れて、譲歩しつつ作り上げたふたりの快楽の遊び。

この時はこうでも、この先は変わるかもしれない。
それもまた、ふたりの流れ。

ふたりで作っていく。


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